2022/06/11

再び憂鬱期、か

 4月、長くて、そして短かったおふくろの介護が終了した。ようやく特養*に入居が決まったのだ。
* 特養とくよう:特別養護施設の略で、自治体や国から補助金が出るので、入所時に保証金などが必要なく、月々の料金も安い。
長いと1年半ほど入居待ちと言われたが、申請してから1ヶ月ぐらいで入居が決まった。なぜこんな早く決まったのか施設に尋ねたところ、おふくろの症状(要介護5)がひどく、親父もほぼひとりではなにも出来ない。このふたりを働いている私ひとりで介護しているという、切羽詰まっている状態を考慮してくれたらしい。
どうやら施設の方も、より切羽詰まっている人を優先するらしい。

地獄を抜け出したらそこは地獄だった

おふくろを介護していたときはずっと、「この地獄から抜け出せたら、どんなに幸せだろう!」と思っていたし、信じていた。
が、いざ、抜け出してみると、なにも変わらない毎日が待ち受けていた。

おふくろはほぼひとりではなにも出来ず、トイレも食事も、そして歯磨きも、ベッドから起こすのも私の役目だった。なので1日の大半をおふくろの介護に費やした。この作業から開放されたらやりたいことが出来る!そう思っていた。

が、実際には、空いた時間はぼーっとYouTubeを見たり、ツイッターを見たり、世間で騒がれているニュースを読んだり・・・と、結局介護が無駄な時間に置き換わっただけだった。

こんなはずでは・・・

介護は私をむしばんでいった

介護は私から成功体験を奪っていった。ワクワクも奪っていった。
なんだか燃えカスになった気分だ。

実は以前からこうした状態になるのではないかと心配していた。

2015年ぐらいからおふくろの介護が始まり、年々介護量は増えていった。
7年が経過した今、なんとなく両親が死んだら、私の役目も終わるんじゃないだろうか。私は両親の介護をするために生まれてきたんじゃないか、と思うようになってきた。
ひとは誰しも乗り越える課題を計画して生まれてくるという。
私は両親の介護を通じて真の愛を体験するために生まれてきた気がする。
だから全ての役目が終えたら、もう十分だ、と死んでしまうんじゃないかと思うようになってきた。

寝たきりの親父

特養に入ったとはいえ母親は生きているので、完全には終わりではないが、最近、父親のほうが元気がなくなってきている。

ここ最近は、ずっと寝たきりだ。風呂ももうずっと入っていない。もうそんなに長くないのかもしれない。
毎日のように「俺はぁもうだめだ」とつぶやいている。
親父の布団を干そうと、掛け布団を剥がすと、砂のようなフケやアカが出てくる。よくもまぁこんな汚い環境に平気でいられるよと呆れるが、もしかしたら私の未来かもしれない、とも思える。
トイレも週1で掃除しないと、便座、便器、床がおそろしいことになる。

まだまだ続く私の人生

なのでまだまだ介護は続いているが、どうもふたりが居なくなっても私の人生は続きそうだ。なにより私は至って元気だ。別の記事で紹介しようと思うが、最近はジョギングも始めた。正確に言うと再開したのだけれど、この暑さの中、1~2日おきに走っている。

最近は食事にも気を使い、緑黄色野菜、そして食物繊維中心の料理をつくるようになった。
心の何処かでは、ふたりが居なくなったら私の人生も終わりかもしれない、と思いつつ、別の何処かでは100歳まで生きるぞ、と誓っている私がいる。

そして再び鬱の始まりか

一番の問題は、やる気が全く出ないことだ。一応、自営の仕事はきちんとこなしている。が、せいぜい5時間程度の楽な仕事なので、こなしていると威張れるようなものでもない。
家事も一応きちんとやっている。が、それ以外のことが全く出来ない。やらないという表現よりも、出来ないという表現のほうが合っている。

両親が死んだあとにやるべきこと(相続税や葬式、不要なものの後片付け)をある程度生きている今のうちに済ませておきたいのだが、まったくやる気が起きない。
一応、ある程度家の片付けは終わったが、まだ全体から見ると10分の1ぐらいだ。

私のもう一つの事業の方も、ほぼ放置状態だ。一応、YouTubeへの動画アップロードは続けているが、Webからの収益が減ってきたので再活動したいのだが、まるでやる気が起きない。

そうだ、こういう思いは以前も体験したぞ。そうだ、2010年のうつ状態のときに似ている。

初心忘れるべからず

どうも私は安定的な生活をしてしまうとだらけて怠けてしまうところがあるようだ。だから時々活を入れるため(?)に、定期的に憂鬱な状態がやってくるような気がする。
そのたびに、今度は乗り越えられないかもしれない、と、先が見えなくなるのだが、今、こうしているということは乗り越えているのだろう。

さて、今回は。

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