2016/11/07

あの世や生まれ変わりを信じていない人が死に直面するとどうなるか

あの世や生まれ変わりを信じていない人が死に直面する、もしくは重い病気などにかかるとどうなるのだろうか?

私の父親は、昔からあの世を全く信じていなかった。
私が子供の頃、よく放送されていた超能力やUFO、心霊関連の番組を見ていると、いつも決まって、
「うそんこだよ」
が口癖だった。
子供の頃の私は、オカルトチックなものに興味を持っていて、真剣にこうした番組を見ていたのを覚えている。と、同時に、どうやったら親父を納得させることが出来るのだろうか。というのも私の中での大きなテーマだった気がする。
なので毎回、毎回、色々な証拠もどきが提示されると、親父の顔色をうかがっていたものだった。
「さぁどうだ、こんな証拠があればUFOを認めるを得ないだろう」
そんなふうに得意気になってチラチラ親父の顔を見ていたと思う。

ところが私も大人になって、親父の抱いていた気持ちがうんとわかるようになった。なぜ、子供の頃私がこんないかがわしいオカルトを信じていたんだろう?
20代になる頃には、ほとんど興味がなくなった。

ところが、40歳になる少し前。私に不思議な体験が訪れた。
それは「訪れた」という表現にふさわしい体験だった。
以来、私はその不思議な体験を引き続き体験中だ。
世間ではこうした体験を「引き寄せの法則」と呼ぶらしい。
その頃から、私はまた再び考えを改め始めた。ただ、子供の頃と違うのは、オカルトチックな目で見るのではなく、哲学的な目で見るわけでもなく、精神論的な目で見るわけではなく、スピリチュアルな目で見るようになった。

さて、親父に話を戻して、親父は相変わらず霊や生まれ変わり、ましてや引き寄せの法則など全く信じていなかった。
うちの親父は、75歳まで土木作業員を続けていた程の働き者だった。
私も何度か手伝ったことがあるが、当時30代だった私ですら、すごくきつい仕事なのに、70を超えた親父があいも変わらず続けているのは驚くべきものだった。
しかも休みの日は畑仕事で汗をかき、いつも内心、親父はロボットなんじゃないかと思えるほどの人物だった。

そんな親父が、大腸がん、前立腺がんなどを経て、最近はずっと寝込んでいる。
ありがたいことにがんは手術や入院はしたものの、完治とはいかないまでも、命には別状がなく退院できた。
が、そんな親父も最近はずっと寝たきりだ。
毎日「だるい」が口癖で、昼間でも夜でも寝たきりだ。
多分、自分自身で「死」が近づいているのを薄々感じているのかもしれない。
うちの祖母が亡くなる前、そんな感じだった。祖母も一日中寝たきりで、あるときひっそりと亡くなった。

親父はあの世や生まれ変わりを全く信じていない。
だからすごく怖がっている。
死ぬのをすごく怖がっているのだ。
口では出さないが、常に血圧や脈拍を計測している。起きている間は、スマホで健康に関する検索をずっとしている。
少し前までは毎日病院通いだった。ある病院で異常なし。と言われれば、病院を変え、納得するまで病院探しを続ける日々。
70を超えるまでほとんど病院など行ったことない親父が、今は病院こそが安息地だと言わんばかりに。

今晩、親父がまた体調がすぐれない。と、救急車を呼ぼうとしていた。「また」と書いたのは、今回で3回目だからだ。あいにく私の手が空いていたので、救急車を呼ぶよりも私が送ったほうがはやいので、私が連れて行った。

病院で色々見てもらったが、全く異常なとこはないらしい。

怖い。
怖いのだ。「死」がひどく怖いのだ。「無」になると信じているから、ひどく怖いのだ。そばにいるとわかる。
私も不思議な体験をする少し前。自殺を考えていたとき、死んだあと「無」が待っていると信じていたから、痛いほど気持ちがわかった。
永遠の「無」が待っている。そして一歩ずつその「無」に近づいている。と思うと、底なしの恐ろしさを感じる。
私も40歳ほどで命をたとうと思っていたので、少しずつ「無」が近づいている気がした。
恐ろしかった。1万メートルの深さのマリアナ海溝の上で泳いでいるような気がした。この真下に、どれだけの深さがあるのだろう。そう考えるとぞっとした。

「親父、違うんだよ。生まれ変わりというのは、科学的な証拠が揃っているんだよ。ただ、残念ながら今の地球の科学力では、機械や装置で検証できないだけなんだ。
でも、重力と同じで機械や装置で検証できないからと言って、ないわけではないんだよ」