2021/06/13

株の必勝法

 今年で株を始めてから約10年になった。今までFXと株に手を出してきたが、株は他の投資、例えばFXや不動産投資、ビットコインなどに比べ難易度が低く、他の投資に比べればリスクも少ないので、これから投資を始めたい!という人には、一番お勧めできる投資先だと思う。

私のFX歴は株よりも長く12年ほどになるが、儲けも大きかった分、マイナスになったままのポジションも多く、トータルでプラマイゼロといった感じだ。プラマイゼロならまだましで、私の周りでFXにチャレンジした人は、ほぼ全員、資産を増やすどころか資産をすべて無くして退場していった。なので私の場合は比較的まだ恵まれているかもしれない。

株の成績

では、私のこの10年間の株の成績はどんなもんだろうか?

楽天証券の口座に入金した総額は、上記の通り100万円。50万円を2回に分けて入金した。10年前のことなので詳しく覚えていないが、最初は50万円で開始して、ちょこちょこ利益が出てきたので、さらに50万円を追加したのかもしれない。

そして左の「評価損益」が、今所有している株の含み益。(プラスになっている分)
右側の「実現損益」が、この10年間で確定した利益だ。100万円入金して、約200万円(正確には194万円)の利益を得た。つまり約3倍弱に増えたということになる。
「評価損益」はまだ確定しないで保有したままの金額なので、これから先増えるのか減るのかは決まっていないが、今現在、所有する株をすべて売った場合、89万円が「実現損益」に加わる。
つまり約283万円(89万円+194万円)となり、この10年で2.8倍に増やしたことになる。

では、なぜこんなに増やすことが出来たのだろうか?

アベノミクス

ひとつはアベノミクス効果だと思う。'80年代末期、バブルがはじけてから小さなバブルは何度かあったが、株価はパッとしなかった。それどころか民主党が与党に移り変わったころは、(今では信じられないが)日経平均株価は8,000円まで下落した。
それが再び自民党に政権が移行し、アベノミクスが発動するや一気に1万4000円台に上昇。
私はアベノミクス効果を狙っていたわけではないが、アベノミクス発動以前から配当目当てで購入していた株がいくつもあり、この時に一気に含み益が増えた。
特にドコモ株は、iPhoneがドコモから発売される情報を得ていたので、大量に購入したのだった。

去年の2020年、ドコモはNTTの完全子会社化に移行するというので手放したが97万円ほどの利益を得ることができた。
先ほど紹介した「実現損益」の残りの100万円分も、これは来る!と思って購入した株たちをちょこまか売ったり買ったりして増やしていった。

10年間で損切りしたのは1度だけで、オリンパスのマイナス8万3000円だけだ。

待つことが大事

なぜ約2.8倍にも増やすことが出来たのだろうか?私は別に株の勉強もしていなければ、セミナーに通ったこともない。
株関連のYouTubeもほぼ見ないし、本も読んだことがない。
株を始める前は、株というのはいろいろな本を読みまくり、セミナーにも出席し、がむしゃらに勉強しないと勝てない類のものだと思っていた。が、実際には他のギャンブルと一緒で、勉強すれば勝てるかと言えばそうではないし、知識もほとんど必要ない。
例えていうなら、スマホに触れたことがない人がスマホを使いこなすには、分厚いマニュアルをすべて読破し、用語を理解しないといけないか?と思い込んでいることに似ている。
実際にはほとんどの人が、触っているうちに覚えてしまったという感覚だと思う。
私の周りは機械音痴ばかりだが、入門書を購入した人などひとりもいない。

株もそんな感覚だ。

また、株を始めようと思い立ったころは、今すぐにでも手ごろな株を購入したくなるが、大切なのはじっと待つことだと思う。
今回のコロナ騒動でもそうだが、何か悪いニュースが広まると、株価は常に反応する。
その時まで動いてはいけない。

また先ほどの例のドコモからiPhoneが発売されるニュースのように、ポジティブなニュースでも反応する。最近ではエーザイのアルツハイマーに効果がある薬が承認され、一気に株価が上昇した。

こういったチャンスが数か月に1度の割合で起こるので、その時までじっとおとなしくしておかなければならない。
ただし、ポジティブなニュースによる株価の反応の場合、我々素人だとタイムラグがありすぎる。参加しようとするころには高値をつかまされる可能性がある。

なので私はネガティブなニュースのチャンスを狙うことの方が多い。

例えば2020年4月、NY原油先物相場は歴史上はじめてマイナス価格に陥った。(売り手が買い手に料金を支払う)
原油価格のチャートを見てみると、

おそろしいほど減少しているのがわかる。この先、再生可能エネルギーや電気自動車の普及に伴って、原油価格の上昇は難しいとは思ったが、ここまで下がるのは下がりすぎだと思って、WTI原油ETFを300株ほど購入したのだった。

あれから1年以上が経過し、今はプラス18万5000円ほどの含み益になっている。

セブン&アイホールディングスも、フランチャイズのオーナーと24時間営業するかどうかが問題に上がった時に、ガクンと下落した。
が、ちょうどその時、アメリカのコンビニ「Speedway(スピードウェイ)」をセブン&アイ・ホールディングスの子会社の7-Eleven, Inc.が取得すると耳にしたので、下がった時に購入。

現在こちらもプラス18万4000円ほどの含み益になっている。

また、コロナの影響で低迷していた航空業界も今後は元に戻してくるだろう。そこで先日、「日本航空」の株も取得した。
購入直後はプラスとマイナスを行ったり来たりしていたが、今はプラス4万円ほどの含み益になっている。

株の必勝法は1つしかない。底値で買って高値で売る。
失敗する人の多くは、待つことが出来ず、高値で買って安値で売る。という感じなのだと思う。
底値を見極めるのは難しいが、常日頃、経済のニュースに目を通しておくのは必要かもしれない。

得意な分野に的を絞る

それと出来れば自分に得意な分野(私であればIT関連だが)の企業を狙うとよい。
先ほどのドコモがiPhoneを発売する、という情報は、それが価値があることなのかが得意な分野であればなんとなくわかる。
私はファッションには全く縁がないので、なんちゃらというブランドが日本に進出してきた、と言われてもそれが価値があることなのかよくわからない。なので株価を見張るときは、自分の興味がある分野の企業に的を絞るのもコツだろう。

お金をためてから

最も大事なのは、株に限らず投資は余剰資金の範囲で行うこと。私の周りで投資で資金を失った人は、貯める前に手を出した。
気持ちはわかる。どうせ増えるなら、いや増やすなら早めに手を出したい。だが、投資はリスクも伴うし、株の場合はまとまったお金がないと、安定した企業の株が購入できない。
なので始めはお金を貯めることから入り、余裕ができたら一部を株に投入する、という感じがベストだろう。
私の場合は、全資産は現在2700万円ほどだが、株が占める割合は約480万円だけだ。
現金・預金は1800万円で、これは再び株価に大きな動きが出たときや、別の確実に儲かる投資が見つかった時用にキープしている。

お金がない場合

とはいっても2010年以前の私のように、お金がない、お金を貯められる見込みがないという人もいるかもしれない。
そんな場合、私は無理して投資にチャレンジする必要はないと思う。
お金を増やす確実な方法は、まじめに働くことだ。浮ついた気持ちで働いていても面白くないだろうし、まじめに働く(アルバイトでも)ことは、きちんと計算してみると非常に効率が良い金儲けの王道だ。
私の場合、社会人になってから2010年になるまで、会社がつぶれたり仕事が打ち切られたり、仕事が嫌になって辞めてしまったりと1年以上勤まることが稀だった。一度辞めてしまうと、次の会社に移るのに数か月かかる。
せっかくためたお金も、次の会社に移る前に底をついていた。
2008年に入社した会社は、久々に1年以上続いた会社だった(とはいえ、しんどくて2年目に差し掛かるときに一度辞めた)。その時ある程度お金が貯まったので株にチャレンジできた。

運送業界に入れば、1年で50万円貯めるのも難しくない。株にチャレンジするのはそれからでも遅くないし、他のことにチャレンジしてもいいかもしれない。

私は10年で100万円の資金を2.8倍に増やすことが出来た。が、今書いたように、アベノミクスや世界的な好景気に参加できたことが大きい。これが2000年から2010年までの10年だったら、同じように稼げたか自信がない。それどころかリーマンショックでマイナスになっていたかもしれない。
株はコツコツ働くことに比べるとえらく効率が悪いし、リスクも多い。確定申告もめんどくさいし、税金も多めに採られる。
まずはまじめに働くことを柱にして、将来設計を立てるべきだと思う。

実は最近、再び不動産投資熱が湧いてきた。私の場合はめんどくさがり屋なので、アパート一棟購入というような大規模な投資ではなく、区分マンション一室レベルなのだが、なんとなくリスクも低そうだし、うまくいきそうな気がしていた。
だが、いろいろな不動産投資家YouTuberの意見を聞いていると、区分マンション系の投資はうまみも少ないし、その分マイナスになる可能性もあるらしい。
株もFXも、私のような成功談を聞いていると、自分も必ず成功するのだろうというような錯覚に陥ってしまうが、株で言うアベノミクス的なブースターが働いてくれないと、うまくいかないのかもしれない。

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